棒棒鶏
棒棒鶏は百数十年の歴史があり、その元祖は楽山漢陽である。楽山の名物は大仏だけではなく、美食の天国と呼ばれてレストランも発達しており、かつての漢陽は様々な種類の店で賑わいを見せていた。その中で軽食店の棒棒鶏はとりわけ民衆の口に合った。
当時の楽山の棒棒鶏はしめたあと内臓を取り出して洗い、麻縄でしばり、茹でたのち冷ます。和えるときは肉を木棒で叩いて柔らかくして味が入りやすくする。肉を切るときは包丁を肉に当ててからみねの部分を棒で叩いて切る。味付けは鶏の茹で汁に塩、醤油、砂糖、ラー油、山椒で整え、いりゴマを入れる。この料理は最初は麻辣鶏塊、紅油鶏塊と呼ばれていたが、そのようなやり方から棒棒鶏と呼ばれるようになった。
棒棒鶏は成都には1920年代に入り、その後レストランで採用された。やり方は少し変わり、煮た後に棒で叩かず骨を取り、その棒で肉を叩き、手で裂いて和えた。それでも依然として名前は棒棒鶏であった。現在も成都では骨付きを叩くやり方と、骨抜きを細く切るやり方が混在している。
棒棒鶏
油辣子25グラム
醤油50グラム
芝麻醤10グラム
黑醋10グラム
砂糖10グラム
ごま油5グラム
花椒油1グラム
参考文献
路辺的川菜史
レシピ制作