某料理番組を見てたとき、未来の巨匠というコーナーでクルミのあめだきを揚げるシーンがありました。大量に沸かした油に大量の砂糖をまとわせたクルミを入れるのですが、その時の入れ方が雑で一リットルくらい油をこぼしてました。
従業員に対してその話をして、その油は誰がお金を出すのか?と聞きます。もしも経営者側がお金を出すのであればあらかじめ決まった原価に対して余分な材料費が発生しているため、売上に対して利益が予想より少ないということになります。もしもお客様の売値に含まれているのであれば、お客様は無駄に使った油代を負担させられていることになって損をします。
忙しいのに利益が残らないという店はいろいろな要因があると思いますが、一つにこの決まっている原価以外のものを無意識に無駄使いしているということがあると思います。意識の外にあるものは売値に反映させることができないので結局は自分の会社の利益を減らします。料理長が経営のことを知らなければ会社が利益を増やすことは難しくなりがちです。どのようにやれば利益が残るのかを考え、売上を増やす努力より無駄をなくす努力をすることがつぶれない経営のやり方だと考えています。