指導力

私の従業員への指導が細かくてみな苦労しています。私は今までの店であまり言われなかったであろうことまで細かく言ってしまいます。例えば両手鍋の持ち手に前後を決めていたり(前後を決めないと鍋の焦げのある場所に料理が乗るため)、鍋の中で盛り付けるためにお玉で掬う場所の決まりがあったり(必ず右手前)、鍋からお皿に盛り付ける動きに決まりがあったり(鍋肌から直接皿にお玉でかき出すのは禁止)します。スプーンの方向や位置も決まってますし、どのようにすれば少しでも早く動けるのかを考えてしてますので、合わない人はいます。調味料の下に敷く新聞の文字が逆さになっていたら、忙しいときに気が散らないでしょうか?

従業員教育に大切なものは完全な拘束か完全な自由かだと思います。自分で考える力がないときは完全な拘束、あるときは自由です。拘束だけではみんな辞めてしまいますので、たまに私はランチタイムに外に出て接客をしてます。私にとって接客はすごく得意なことではないので、焦ったときの従業員の苦しみが私もわかりますし、調理場の中でのびのびしてるときの動きもみられます。

 

中国料理は思っている以上に同じ味に作ることは難しいです。そのためにはどうしたらいいか、某チェーン店のように何分煮て何回鍋ふって片栗は何本指でなど細かく決まっていればむしろ同じ味になりにくいと思います。個人の裁量で薬味が乾いてたらゆっくり弱火で濡れてたらゆっくり中火で炒めてとか工夫して最後同じになります。そうすると指導方法も自由になりがちですが、考えてない従業員には自由だとブレが大きすぎます。

 

味の均一化というのは二つあり、一つは料理長と同じものを全従業員が作るということです。もう一つは料理長から下まですべて人によって日によって全く味の違うものを出してそれを当たり前に受け入れてもらう店を作ることです。自由を与えて考える従業員が揃うように指導した店は前者になり、拘束して無理やりやらせた店は後者になります。後者は均一化になってないですが、チェーン店でこの店が美味しいこの店が美味しくないというお客様がいて、全く気にしないお客様が同じようにいるような状況だと考えて下さい。

 

個人店では絶対に前者を目指さないとやっていけませんが、それは半分以上従業員個人の努力次第になります。その個人の努力をどのように後押しできるかはオーナーの実力ですので、私がホールに出ていてもお前が作れよという目で見ないでいただきますようお願いします。

 

あと私は耳が悪いというかガヤガヤしたところでは言葉が聞き取れないので、私がホールに出ているときは音楽止めてます。レストランに音楽はいらないと私思ってますのでどうか多めにみてください。