B L O G - 美味しいに決まってますか

最近気にくわないことがあります。私サーフィンを趣味でしてるのですが、寝る前に家でSNSを見てますと、調理師が素材の写真や出来上がりの料理の写真に「美味しいに決まってる」「美味しくないわけがない」って付けて投稿しています。

 

私の店は自分の美味しいと思うものを出す店ではないのですが、基本的にお客様にこれ美味しいですよとは言いません。お客様が前菜をお召し上がりになって「今日もやっぱり美味しいね」と言えば「まだ始まったばかりなので最後までお召し上がりになってから決めてください」と言いますし、見た目が華やかで「これ絶対美味しいやつや」と言えば「食べてから判断してください」と言います。これ美味しいですよとこちらからいうのは果物など素材そのままお出しするものにはいいですが、それにしてもお客様が決めることです。

 

調理師としてあれですけど、調理師は料理屋よりお菓子屋さんのほうが上だと思ってます。腐ってない食材を使えばどれだけ不味くても食べられますが、お菓子は失敗したら食べ物にはなりません。お菓子屋さんが例えばエシレバターやすごくいい小麦粉などを写真で投稿して、美味しいに決まってるって書いても大半の人はピンと来ないと思いませんか。素材の写真で美味しいに決まってると書く人はそうは思わないのでしょうか。

 

中国料理は粗材細料といって普通の素材に手をかけておいしくする文化です。おいしくなるかどうかは自分自身の技術です。それを食べてもいない人に向かって美味しいと誘導するのはパフォーマンスです。大袈裟な握り寿司です。

 

素材だけで美味しいに決まってるということは、誰が作っても美味しいはずです。隣の店が作っても美味しい、お客様ご自身で調理しても美味しい、と言うことになり自分のレストランでなくてもよくなります。自分の技術を否定し、自分自身の首を絞めているように思うのは僕だけでしょうか。

 

 

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