[四川料理巴蜀]のかくし味

Blog of Hashoku

簡単な料理

かなり怒られそうな話。

 

35くらいまで料理って簡単なんだなと思ってました。そこから徐々に難しいと思いはじめ、今は少し簡単なように思います。

 

料理が簡単ってどういうことかと言うと、すべての料理のやり方をマニュアルに当てはめられるということです。昔山形のアルケッチャーノの奥田さんが言ってたことですが、パスタを茹でるときに茹で時間、ゆすぎ時間のパターンが300種類くらいあって、すべてを覚えるのに早くて一ヶ月、遅い人は何年もかかると。

 

料理が簡単ってそういうことです。ただ覚えるだけでできるようになるんです。難しいことは何もありません。しかしただ覚えるだけのことが難しいと思う人がいて、そういう子にとっては料理は難しいと思うのです。

 

うちの店の料理って簡単にしてます。詳しいレシピがあり、どうなったらどうということを全部とは言いませんがある程度はマニュアル化してます。でもできない子がいます。それはパスタを茹でる時間を覚えられない子で、そうなるとパスタすら茹でさせてもらえません。簡単なことができないとそれより簡単なことをさせられます。よっぽど奮起するか別の特技がない限り、上がることは難しいです。ただ覚えるだけという簡単なことを放棄すると人生において損します。

 

中国料理ってどの店でも同じようなものがあると思いませんか。それはなぜか考えたことがありますか。中国料理の中にも技術が必要で難しい料理はたくさんあります。でも経営的には簡単で、誰がやっても同じものができて、それなりに美味しくて、原価安いものがいいと思います。その集大成が酢豚や八宝菜などのメニューです。今日入った調理師でも作れます。

 

食べる分には美味しくていいと思います。でも調理師としては難しいことができたほうが得だと思いませんか。

カテゴリ
月別記事