機会を捉える

100%ものにする

車を運転することが好きな人と生活の足として車を使う人がいるとしたら、運転技術はどちらのほうが伸びるでしょうか。

私の時代は職場ですぐに包丁を握らせてもらえませんでしたが、今は一年目から包丁を使って仕事をすることができます。そのときにただ漠然と切りものをしている人と、目的を持って切りものをしている人では、数年でかなりの差がつきます。年を取って切りものがへたくそな調理師は、料理が好きなのではなくてただお金を稼ぐ手段として料理をしているにすぎないです。切りものは毎日やることなので上達させる機会はたくさんあるはずです。その機会を100%ものにできるか、ただ単純に切るだけなのか。切った量ではなく意識の差が技術の差になります。

先輩を見ているとトントントン・トントントン・トントントンと三拍子でリズムを刻んで切る人が多かったです。親方はその・の部分で休憩するなと言って、トントントントントントントントントンと最初から最後まで同じリズムで切りなさい、そうすると・の分だけ早いと言ってました。最初から最後まで同じリズムで切ると、最初から最後まで同じ幅で切りものができると最近思います。