新しい月が始まりました。9月はそれなりにお客様もいらっしゃって忙しくさせていただきました。従業員改めて募集いたします。
なぜ私が厳しいと言われるのかを考えてました。中国料理というのは中国人に習ったことのない調理師が知らない決まりごとがおおくあります。それができてないとはっきりダメと言います。でもそのダメがいままでダメではなかった場合、受け入れられなくなることが多いのかなと思います。
なぜダメというのかというと考える力を付けるためです。引きこもり留学というのをご存知ですか。家に引きこもってひたすら自習だけで英語がペラペラになった人がいます。でもその精神力は皆さんありません。自習だけでなんとかしたい。それなら中国語で言えば発音ができるようになってピンインがわかるようになればあとは本人の努力次第でうまくなります。その発音とピンインにあたる部分を料理に置き換えた、ごく基本的なところを私は強く指導しています。
うちで学んだことが本人のプラスになるかどうかは本人の努力です。私の手柄ではありません。働いた分給料を払いますが、それ以外に勉強をしたいのなら教えます。したくないなら教えません。従業員によく言うのですが将来自分が困るかどうかです。困らないのなら別に惰性で働いていいと思ってます。
昔いた若い子に、同級生と連絡してうちと他の店がどこが違ってどこがしんどいかを情報交換したらと言いました。そしたらよその店は中国語で料理名などを言わないといけないから大変だと言ってたとのことでした。うちの店はそれは強要してません。日本の店でしか通じない、中国で使えない発音の調理用語を覚える意味はありません。留学から帰ってきてそれがすごくいやでした。でも実際中国で通用する言葉で言うほうが従業員にとっていいのなら中国語を使います。それも従業員が将来困るかどうかだと思います。中国人と一緒に働くのなら勉強しないといけないし、働かない、働きたくないのならしないでいいと思います。でも自分で語学学校に行ったり勉強したりするほうがいい調理師にはなるはずです。
人生ずっと考えてきて疲れました。生きがいというか喜びが仕事の中にある調理師は独立しようと料理長になろうと伸びます。勝手に自分の課題を見つけます。仕事以外に趣味を見つけないと息抜きできない人たちは僕は大変やなと思います。調理師だったら伸びません。こんなにたくさんのスキルアップの教材があって、それを生かそうとしないのはもったいないと思います。1日はみんな24時間しかありません。私の周りでもっと早くから勉強しとけば良かったと聞きますが、早く始めないとすぐ死にます。私はもう20年勉強してるのでどのように勉強したら効率的なのかある程度アドバイスできます。その代わり従業員が入って私の負担を軽くしてくれたら、その後ろを通る従業員の道をもっと歩きやすくできると思います。
最後に調理師的な成功と人生の成功は全く違います。調理師って一人ですごく楽しんでまわりはとても迷惑してることに最近気付きました。太宰治みたいな感じです。生まれてきてすみません。