今でも言うのかわかりませんが、僕の修行時代はこう言われてました。一口目が美味しいんじゃなくて全部食べて美味しいようにしなさいって。
今は僕は従業員にこう言ってます。一口目が美味しくて、最後まで美味しくて、食べたあと、そして次の日、胃に負担をかけないようにしなさいって。
どうしたらいいと思いますか。昨日チェーン店の中華料理屋さんに行って、卵の上にあんがかかってるものを食べました。それがまさに修行時代に言われたことで、最初は味が薄く、最後には丁度いい、です。でも味が薄い料理は美味しくないです。それを僕が従業員に言うときは「鼻水の味」って言ってます。最初は何の味か分からないけど最後には気づく味、ああ鼻水やなって。悪口ではありません。いい意味で鼻水です。
調味料だけで味をつけてとろみをつけると、濃いか薄いかしかありません。最初は濃いと最後疲れます。最初が薄いと、いきなり美味しくありません。薬味をしっかり炒めて味をつけると調味料の濃いと薄い以外に味を感じることができます。最初は少ない調味料でもしっかり香りがあり、最後は丁度いい、それが正解ですか。僕は最初からしっかり味をつけて最後まで美味しいのが中国料理と思っています。それのコントロールが薬味、デンプンの強さ、油です。
中国人は毎日中国料理食べてます。家で食べる料理が最初ちょっと薄くて最後は丁度いいな、でしょうか。晩御飯食べた次の日胃が痛くなるでしょうか。